どうも色々見ていると、テキストを誰かからもらったり、古本を買って勉強している人もいる様子。

確かに節約にはなりますが、それで大丈夫でしょうか。

1.　テキスト代をケチるより資格取得の必要な投資だとわりきる。

私は、テキストはその年度の最新版を使うことをお勧めします。

宅建試験は、基本的に法令からの出題がほとんどですが、法令は時々改正されますので、この改正を反映しているものでないと誤った知識を身につけてしまう可能性や、必要な知識の漏れが出てしまう可能性があります。

とはいえ、宅建試験出題分野で、そう重要な改正が頻繁にあるわけでもないので、古いテキストを使っていても結果オーライな事もあるわけですが、少しのお金をケチって、年に一度の試験に対してリスクを冒す必要はないと思います。

テキストと過去問題集を揃えても、だいたい１万円ちょっとぐらいでおさまるんじゃないでしょうか。

独学でチャレンジするなら、本試験受験料と合わせても合計２万円もしません。

一生ものの国家資格を取るための投資としては安いものだと思います。

2.　既に使ったテキストがあっても同シリーズの最新版に買い替える。

悩ましいのは、再チャレンジする方で、既に使ってきたテキストがある場合。

線を引いたり、書き込みをしたりしてあるので、そのまま使いたいということもあるでしょうね。

改正点などをちゃんと踏まえて使うなら、絶対にダメという訳ではありませんが、私としてはやはり新しいものに買い替える方が良いかと思います。

特に問題がない限り、同じシリーズで良いと思います。

多くの場合、テキストの問題ではなく、テキストの内容を十分にインプットできなかった事が敗因であることが多いので、使い慣れたテキストの内容を再度叩き込む方が、効率的だからです。

また線を引くのか？また書き込みするのか？と思われる方もいらっしゃると思いますが、私は、再度線を引き、書き込みをした方が良いと思います。

その際、古いテキストを横に置きながら、しかし、線を引く箇所はこれでいいのか、書き込みの内容はこれでいいのか、を考えながら再度作業をすることをお勧めします。

多くの方が、基本的事項の正確なインプットが足りないことが敗因になっていると思いますので、このような作業を再度することには意味があると思います。

一通り勉強したことを再度勉強するというのは辛いものです。

線を引き、書き込みをする、という「手を動かす」作業があることは、心理的にも、勉強のとっかかりとしてやりやすいのではないかと思います。

また、つい眺めることが多くなってしまう再勉強に対して、「手を動かす」ことで記憶の定着にも資すると思います（記憶、暗記は作業だと私は考えているのですが、この辺はまた改めて書きたいと思います）。

3.　テキスト選びに失敗したと思うならさっさと他シリーズに変える、が、その前に勉強法も確認。

テキスト選びに失敗した、と思っている人は、テキストを違うシリーズに変えた方が良いと思います。

客観的にはテキスト選びに失敗したわけではない場合もあるでしょうが、主観的に「失敗した」と思っているのなら、気分よく勉強できるように変えるのが一番です。

ただし、「テキスト選びに失敗した」と思っている人、特に「このテキストでは量が足りなかった」と思っている人は、一度真剣に勉強方法・内容を見直すことをお勧めします。

実際には、分量が足りないのではなく、テキストからのインプットを徹底できなかった場合が往々にしてあるからです。

本試験の問題で不正解になった問題を、テキストと照合しながら、テキストに載っている知識だけで解けたかどうかを確かめてください。

４つの選択肢のすべてについてテキストに載っているかどうか、ではなく、テキストに載っている知識を正確に覚えていれば、消去法などで正答に達することができたはずかどうか、を確認してください。

テキストを正確にインプットできていれば解けたはずの問題をきちんと得点できれば合格基準点に達していた、というのであれば、問題はテキストではなくインプットの徹底が足りなかったことにあります。

しかし、テキストのせいじゃない、とわかったとしても、一度「失敗した」と思ったテキストを使い続けるのは心理的には良くないかも知れませんので、思い切って変えてみるのはありだと思います。

4.　宅地建物取引士への変更の年なのでなおさら最新版が良い。

さらに、平成２７年４月１日からは宅地建物取引主任者から宅地建物取引士に名称変更になるとともに、宅建士の業務処理の原則等の内容の追加もあり、細かい内容が現在話し合われてもいます。

各出版社、予備校等の多くが、いつもの年とは違うテキストの改訂をしていると思います。

テキスト改訂の内容は、「宅地建物取引主任者」の表記を「宅地建物取引士」に変えたり、「主任者証」を「取引士証」に変えたりする、いわば単純なものも多いでしょうが、これを機会に全面改訂をしてくるテキストもあるでしょう。

こういったテキストは通常、出版後に今度のテキストで必要となるであろう内容を加えたり訂正したりする必要が生じたら、「追補」等の形で読者に知らせてくれることも多いでしょう（通常は、ホームページなどで公表されますので、自分でチェックしなければならないですが）。

こういう意味でも、特に今年は新年度版のテキストを購入して勉強することをお勧めします。

テキストによって異なりますが、１２月上旬頃から新版を出すところも多いでしょうから、合格発表後にテキストを新たに買うつもりでいらっしゃればいいと思います。

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